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中国株 : 北京2008 コラム

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第2回 インタビュー 張和伏(チョウ )氏
第2回
人民元の切り上げで変わるか、中国M&A事情
張和伏(Zhang Hefu)
張(チョウ) 和伏(ワフク) (Zhang Hefu)
中倫金通律師事務所東京事務所
パートナー弁護士
人民元が切り上げられることによって中国のM&Aはどうなるのだろうか!?
人民元の切り上げの影響
 今年4月10日、中国人民銀行は、人民元の対米ドルの中間値を1ドル=6.992人民元と発表した。これは、2005年7月に管理フロート制と通貨バスケット制が導入されて以来の最高値で、初めて1ドルが6人民元台を付けた日であった。人民元切り上げは、中国経済のみならず世界経済の様々な方面に大きな影響を及ぼしているが、今回は、中でも注目を浴びている中国のM&Aへの影響を簡単に紹介したい。
中国のM&A事情
 中国のM&Aは、中国国内におけるM&Aと中国国外におけるM&Aに分けられる。国内におけるM&Aとは、外国投資者による中国企業の買収、企業間の買収などである。国外におけるM&Aとは、中国国内企業の国外企業に対するM&Aである。外国投資者による中国国内企業の買収は、「外国投資者の国内企業買収に関する暫定規定」(2003年3月7日公布、2006年8月8日改正)により、"資産買収"、"持分買収"及び"持分交換"等の新たな投資方法が導入されるようになった。
 また、中国企業の国外投資については「国外投資による企業設立の審査認可事項に関する規定」(2004年10月1日、商務部公布)及び「国外投資プロジェクト審査認可の暫定管理弁法」(2004年10月9日、国家発展改革委員会公布)で、ガイドラインが設けられた。
M&Aによる投資の国際化
 人民元の切り上げは、中国国内におけるM&Aのコスト(買収価格、人件費等の運営コストなど)上昇を引きおこした。これにより、外国投資者の中国投資熱は収まるかに見えたが、それ以上に、人民元の更なる切り上げの期待が膨らんだため、逆に国外投資が殺到するという事態を招いた。
 一方、人民元の切り上げによって製品コストが上がり輸出による利益が減少したため、国内の中小貿易企業は次々と破産の危機に瀕するようになった。また、大手企業はといえば、生き残りのために他社とのM&Aを通じて規模を拡大し、更なる利益を追求し、コスト削減を図り、国際競争力を強化しようとしている。 人民元の切り上げは、国内企業の消費能力を高め、国際市場への進出を後押しした。
中国のM&Aの今後の展望と課題
 中国国内企業は、国外企業とのM&Aという国際市場への進出の近道を通り、国外企業を買収して企業の知名度を高め、一気に国外市場へ参入しようとしている。
しかし、国内企業の国外企業買収は、まだまだ初歩段階であり、参考となる成功例も僅かである。それゆえ、国内企業は国外市場に対して総じて知識が浅く、M&Aに際しての法的技術や国外企業との統合のノウハウも欠如している。これは、TCL、中海油及び海尓等の大手企業の国外M&Aが成功に至らない原因であると考える。
 現在も人民元切り上げへの圧力や期待はまだ残っており、中国国内・国外を問わず、様々な憶測や予想が飛んでいる。しかし、いずれにせよ、今後も人民元切り上げは確実に進むと予想されることから、外国投資者が中国への投資を行うのであれば、ビジネスモデル、製品、又はサービスに将来性がある中国企業を見つけ出して早めに行うのが得策であり、また、国内企業は、人民元切り上げが進むこの期間に、早めに国際市場のルールを学び、競争力を高めるのが最優先事項であると考える。

中倫金通外国法事務弁護士事務所(http://www.zhonglun.com
中倫金通外国法事務弁護士事務所
中倫金通律師事務所は1992年に設立し、現在、北京を本部として、上海、深圳、広州及び東京に事務所を有し、300名近くの弁護士を有する、中国でも数少ない総合法律事務所の1つです。
2006年10月、中国の弁護士事務所として初めて単独で日本進出を果たした事務所として、東京事務所が開設されました。
これまで、中国国内外のクライアントに対して総合的なリーガル・サービスを提供し、投資、貿易、不動産、金融、資本市場及び訴訟仲裁等の幅広い分野で高い評価を頂いて参りました。とりわけ日本関係業務は、中国において最も早期に業務を開始した事務所であり、他事務所の追随を許さぬ多くの実績を積み上げてきており、目下、同分野においては中国最大規模を誇っております。
私どもは、現在、日本語対応可能な8名のパートナー弁護士初め、合計約50名の中国人弁護士陣で、東京オフィス及び中国各拠点一丸となり、日本企業のニーズにお応えすべく努力しております。
張(チョウ)和伏(ワフク)(Zhang Hefu)
張和伏
生年月日1957年7月17日
学歴
1983年7月 中国政法大学法学部卒業、法学学士取得
1986年7月 中国政法大学大学院民商法学科卒業、法学修士取得
職歴
1986年7月 中国政法大学講師
1988年8月 中国法律事務センターで弁護士として執務
1993年12月 福岡シティ銀行中国室室長
1996年4月 森・濱田松本法律事務所において執務
2006年10月 北京中倫金通律師事務所 パートナー弁護士
中倫金通外国法事務弁護士事務所 代表弁護士
社会活動
2002年11月 在日中国弁護士連合会会長
2003年8月  日本新華僑華人会副会長
2006年11月 在日中国弁護士連合会名誉会長
2006年11月 日本新華僑華人会監事
資格
1988年9月  中国律師資格取得(登録番号:1547)
1997年2月  日本外国法事務弁護士登録
主な著書、論文
『中国経済六法』編集代表 日本国際貿易促進協会2006年刊
『中国ビジネス法必携』 ジェトロ 2003年刊
『法律談話室 中国の消費者問題(1)~(15)』国際貿易No.1578~No.1617
『日中貿易投資の紛争対応システム アンチダンピング・セーフガード編』 日本機械輸出組合 2003年刊
『中国ビジネスの紛争対応システム』 商事法務 2004年刊
『中国「労働契約法」の実施による外商投資企業への影響及びその対応』   国際商事法務Vol.35,No.10(2007)
『中国における合弁会社への商標権の現物出資における問題点』   国際商事法務Vol.36,No.1(2008)
『法人格否認をめぐる紛争』 NBL No.876
『中国における抜け駆け登録(冒認出願)商標への対応』~ニフコ全面勝訴の事件を題材として〔法律対策編〕~NBL No.878
『中国における抜け駆け登録(冒認出願)商標への対応』~ニフコ全面勝訴の事件を題材として〔実務対策編〕~NBL No.879  
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