|

第1回 北京五輪で変わるか、中国メディア事情 | ![]() |
焦楊(ショウヨウ) 株式会社メディア新日中 代表取締役 | |
40億人が注目する中国史上最大のイベントを中国メディアはどのように伝えるか!? |
「北京Are You Ready?」

2008年8月8日世界の数十億以上の人々が北京に注目する。アテネで採った第29回オリンピック大会の聖火は、北京市にある中国ナショナルスタジアム(通称:鳥の巣)の聖火台に点火され、その北京五輪大会聖火の点火式や華麗なる五輪開会セレモニーの様子は、リアルタイムで世界各国へ中継され、40億近い人々の目に届く。
4万人以上の取材陣
聖火が燃える8月8日から16日間、世界から北京に集まる2万1600名(※北京五輪大会で、国際オリンピック(IOC)から正式に取材・報道IDパスを発給された記者の数)と、またIOCの取材IDパスを持たないが、開催地の街を周辺取材する1.5万人(北京国際メディアセンター(BIMC)の推測によるもの)以上のマスコミ・メディア関係者は、北京五輪大会の準備と運営状況、選手の健闘ぶり、メダル、世界新記録、中国が抱えている環境や食品安全と人権問題、北京の街の様子などに焦点をあて、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、インターネットに向けて映像や記事原稿を配信し、その情報は、世界各国の人々の目を楽しませ、五輪の感動と夢をともに分かち合うこととなる。 このように世界の人々は、わざわざ五輪開催国の競技スタジアムへ観戦に行かなくても、メディア経由で世界トップクラスのアスリートの試合シーンを楽しみ、同時に開催国の文化と五輪ムーブメントをエンジョイすることができるのは、メディア関係者のハードワークと映像機器や通信・放送技術進化の結果があったからと言っても過言ではないであろう。
北京のメディアサポート体制

世界各国と中国国内の地方から北京にやってくる膨大な「メディア軍団」に対して、中国政府や北京オリンピック組織委員会(BOCOG)が、どのような制限と受け入れ体制をとり、どのようなサービスを各メディアへ提供し、北京五輪報道を通して培った経験が、近い将来、中国メディアへどのような影響を及ぼすかは、かなり興味深いテーマである。
BOCOGは、IOCと締結した「開催都市契約」に従って、五輪メイン会場まで徒歩圏の場所にメインプレスセンター(MPC)と国際放送センター(IBC)を設置した。二つの施設の面積は延べ20万平米以上で、五輪史上、過去最大のメディア関連施設となる。大会期間中、約5600名のペン記者とカメラ記者は、メインプレスセンター(MPC)で働き、残り16000名の映像・放送関連のスタッフは、IBCを使う予定である。2万人以上のメディア関係者は、BOCOGから提供された二つのメディア村と40ほどのホテルに宿泊をすると思われる。中国政府は、各メディアの取材がスムーズに行われるよう「北京五輪取材ガイドブック」などを公布して、きめ細かいサービスの提供と煩雑な取材制限を撤廃するよう努力している模様だ。
BOCOGは、IOCと締結した「開催都市契約」に従って、五輪メイン会場まで徒歩圏の場所にメインプレスセンター(MPC)と国際放送センター(IBC)を設置した。二つの施設の面積は延べ20万平米以上で、五輪史上、過去最大のメディア関連施設となる。大会期間中、約5600名のペン記者とカメラ記者は、メインプレスセンター(MPC)で働き、残り16000名の映像・放送関連のスタッフは、IBCを使う予定である。2万人以上のメディア関係者は、BOCOGから提供された二つのメディア村と40ほどのホテルに宿泊をすると思われる。中国政府は、各メディアの取材がスムーズに行われるよう「北京五輪取材ガイドブック」などを公布して、きめ細かいサービスの提供と煩雑な取材制限を撤廃するよう努力している模様だ。
北京国際メディアセンター
一方、五輪大会をより多くのメディア関係者に報道してもらうため、中国政府とBOCOGは、IOCが許可した取材IDを持たないマスコミ関係者に対し、「北京国際メディアセンター」(通称:BIMC※1)を設置した。当センターは、世界や中国国内からやってくるメディア関係者に宿泊、取材、記者会見、五輪大会の情報提供、取材サポートなどのサービスを提供する。
中国人が五輪関連メディアにかかわるデータ数をぜひご参考いただきたい。
北京五輪大会期間中、MPCとIBCや各競技スタジアム内のプレスセンター(VMCS)、およびMBICでメディア関係者へサービスを提供するボランティア(ほとんどは大学生)は、約2880名。
北京五輪大会期間中、MPCとIBCや各競技スタジアム内のプレスセンター(VMCS)、およびMBICでメディア関係者へサービスを提供するボランティア(ほとんどは大学生)は、約2880名。

中立かつ公平な報道に期待
各国五輪映像有権放送機関へテレビ信号や競技試合映像を提供する会社-北京オリンピック放送有限公司(BOB)が有する4000人スタッフの中、中国国籍のスタッフは半数以上に上る予定で、中国のスタッフは主に、中国中央テレビ局(CCTV)、北京テレビ局(BTV)、江蘇省テレビ局など、中国のローカルメディア機関からの出向者で構成される。新華社はIOC指定のナショナル公式写真記録通信社(NOPP)となっている。
BOCOGメディア運営部は、第29回五輪大会メディア運営のコンセプトを北京五輪の「新聞宣伝」から「メディア機関」への「サービス提供」により、北京五輪大会の「報道効果」を高めようとしているようである。
メディアのコンセプトが「新聞宣伝」から「サービス提供」と「報道効果アップ」へ転換することは、中国のメディア界にとって大きな意味を持つことである。同時に数多くの中国メディア関係者とボランティアが、世界各地のメディア関係者とともに働き、報道や制作活動を通して、技術の勉強、世界のメディアが持つべき公平性や中立性への探求と試みを目の当たりにすることも大きな意味を持つことである。
メディアのコンセプトが「新聞宣伝」から「サービス提供」と「報道効果アップ」へ転換することは、中国のメディア界にとって大きな意味を持つことである。同時に数多くの中国メディア関係者とボランティアが、世界各地のメディア関係者とともに働き、報道や制作活動を通して、技術の勉強、世界のメディアが持つべき公平性や中立性への探求と試みを目の当たりにすることも大きな意味を持つことである。
世界各地から来たメディア関係者が、自分の目で見たリアルな北京五輪大会、また発展途上である中国の姿を、是非、中立、かつ公平に報道するよう期待したい。
※1:BIMCの日本語サイトは、以下となる:http://www.2008beijing.jp/
焦 楊(ショウ ヨウ) 株式会社メディア新日中 代表取締役(http://www.mjcworld.com/) 中国の大学卒業後、日本へ留学。国立大学大学院修士課程を終了後、渡米。1993年再び日本へ戻り、大手通信会社に勤務。 1997年、日中経済、文化、スポーツ交流の架け橋となるべくメディア新日中を友人と創業。以来、新華社金融・産業・企業情報を日本経済新聞や金融ベンダーへ配信、日中間マーケティング活動に力を注ぐ。 2000年から北京オリンピック招致活動に携わり、北京五輪招致委員会委員。北京五輪マーケティングとメディアプランに精通。 |
- 第6回 日中貿易事情 - 2008年09月16日 11時00分
- 第5回 オリンピックがもたらす経済効果とその収支決算の裏事情 - 2008年08月15日 11時00分
- 第4回 人民元高傾向 - 2008年07月15日 11時00分
- 第3回 中国株成功の秘訣は「長期戦」 - 2008年06月16日 11時00分
- 第2回 人民元の変切り上げで変わるか、中国M&A事情 - 2008年05月15日 11時00分
- 第1回 北京五輪で変わるか、中国メディア事情 - 2008年04月15日 11時00分
|
